マンホールのふたが丸いのは、穴に落ちない形だから
道路を歩いていると、マンホールのふたは丸いものが多いことに気付きます。
なぜ四角ではなく、丸なのでしょう。
東京都下水道局の説明では、一番の理由は「ふたがマンホールの中に落ちないようにするため」です。
円は、どの向きから測っても直径が同じです。丸い穴に合う丸いふたなら、ふたをずらしたり傾けたりしても、穴をすり抜けて下へ落ちにくい形になっています。
四角形では事情が違います。四角形には辺より長い対角線があるため、向きや角度によっては穴を通る余地が生まれます。円には、その「向きによる長さの違い」がありません。
これは意外に重要です。東京都内で使われる直径約60センチの一般的な鉄製マンホールふたは、40〜50キログラムほどあると東京都下水道局は説明しています。もし作業中に下へ落ちれば、人に当たる危険があり、引き上げるのも簡単ではありません。
丸いことにはほかの利点もあります。角がないので欠けにくく、重いふたでも転がして動かせます。
ただし、「マンホールのふたは全部丸い」というわけではありません。下水道にも四角形などのふたがあり、そうしたものでは蝶番で枠につなぐなど、落下しにくい構造が使われることがあります。
普段は何気なく踏んでいる丸いふた。その形は、街の地下で安全に点検や清掃をするための工夫でもあります。
次にマンホールを見つけたら、模様だけでなく「なぜこの形なのか」も見てみると、道路の景色が少し違って見えるかもしれません。