速報一覧 →

横浜市の決算を「市民1人当たり」で見る 歳出54万4411円の内訳


横浜市の予算や決算は「何兆円」という数字で出てきます。規模が大きすぎて、暮らしとの距離を感じる数字です。

そこで、最新の2025年度一般会計決算を「市民1人当たり」にしてみます。

横浜市が2026年7月17日に公表した決算概要によると、市民1人当たりの歳出決算額は54万4411円でした。これは市民が1人54万円を直接支払ったという意味ではありません。一般会計の歳出を、2026年4月1日現在の人口375万3758人で割った数字です。

最も大きいのは「子育て・教育」で19.8万円、全体の36.3%です。次が「福祉・保健・医療」で15.1万円、27.7%。この二つだけで、市民1人当たり歳出の6割を超えます。

そのほか、市役所の運営等が5.0万円、道路・住宅・計画的な街づくりが3.8万円、脱炭素化や水・緑の保全が3.2万円、横浜の魅力づくりやスポーツ・経済の発展が3.1万円です。

ここでもう一つ、似ているようで別の数字があります。

一般会計が対応する借入金の市民1人当たり残高は76万4834円です。これは1年間に使った歳出額ではなく、年度末時点の借入金残高を人口で割ったものです。「今年1人76万円借りた」という意味ではありません。

横浜市の資料では、この借入金の1人当たり残高は令和3年度の83万円程度から、令和7年度には76万円程度まで低下してきたことも示されています。

決算は、単に「去年いくら使ったか」を見るだけの資料ではありません。どの分野にお金を厚く配分したか、借入金はどの程度残っているかを見ることで、市が何を優先してきたかが見えてきます。

そして、この決算は公表されて終わりではありません。2026年第3回市会定例会では9月25日に決算が上程され、10月に決算第一・第二特別委員会で局別審査が行われ、10月23日に決算議決が予定されています。

数字を「1人分」に縮めてから市会の審査を見ると、何を議論しているのかが少し分かりやすくなります。次に注目したいのは、54万4411円の使い方について、市会がどこを評価し、どこを問い直すのかです。